6月3日「衣替え・麦秋至(むぎのときいたる)」のお話
本来「衣替え」は物忌みの日に行う禊の行為でした。平安時代には4月1日が冬装束から夏装束に改めるとされ、夏から冬への衣替えは10月1日。私たちの神職も同じで、装束のみならず調度品の支度も全て変えなければなりません。
実際、茶道や華道、香道など六芸道は公家や武家社会の伝統をそのまま伝承しているので、その点、厳しいかも知れませんね。また今日は、72候の「麦秋至」です。
初夏なのに「麦秋」とはなぜ?と思いますが、美しく実った麦の穂が、山からの爽やかな風に揺れ動く景色をうたい、麦の刈り入れ時期を「秋」と表現したのかも知れません。
情緒的でいいですね。